換気工事とは?換気工事の種類と施工の流れを紹介!

換気工事とは

換気工事とは、室内の空気を入れ替えるための設備を設置または改修する工事のことです。新鮮な空気を取り込み、汚れた空気を排出することで、室内の空気環境を改善します。新鮮な空気の供給は、人の健康維持だけでなく、生産性向上にも繋がります。また、湿気や熱気を排出することで、建物の劣化防止や省エネ効果も期待できます。

空調設備工事との違いは?

換気工事と空調設備工事は、どちらも室内の空気環境を改善するための工事ですが、その目的と機能が異なります。

換気工事は「室内の空気を入れ替えることで、新鮮な空気を取り込み、汚れた空気を排出すること」であるのに対して、空調設備工事は「室内の温度、湿度、気流を調整することで、快適な空間を作ること」になります。表1にその違いをまとめております。

項目換気工事空調設備工事
目的空気の入れ替え空気の調整
主な設備換気扇、ダクト、換気口エアコン、室外機、ダクト
機能換気、湿気・臭気排出冷暖房、温度調整、空気清浄

換気工事と空調設備工事の両方で、ダクト工事が必要になる場合があります。ダクトとは、空気を送るための管のことです。換気工事では、換気扇と外部をつなぐためにダクトが使用されます。空調設備工事では、エアコンから吹き出す空気を室内に送るためにダクトが使用されます。

換気工事の種類

換気工事には、大きく分けて「自然換気」と「機械換気」の2種類があります。

自然換気

窓や換気口から自然の風を利用して換気する方法です。

機械換気

換気扇や換気システムを用いて、機械的に換気する方法です。

さらに、機械換気は給排気方式によって「第1種換気」「第2種換気」「第3種換気」の3種類に分類されます。

第1種換気

第1種換気は、給気と排気の両方を機械で行う換気方式です。外気をフィルターでろ過してから室内に取り込むため、空気清浄効果が高く、花粉やPM2.5などが気になる方におすすめです。また、熱交換器を内蔵した換気システムもあり、外気の温度の影響を受けにくく、省エネ性にも優れています。一般住宅だけでなく、工場やオフィスなど大規模な建物にも適しております。

第2種換気

第2種換気は、給気を機械で行い、排気を自然に行う換気方式です。室内の気圧を高く保つことで、外部から汚染物質が侵入するのを防ぎます。住宅ではほとんど採用されませんが、クリーンルームや手術室など、清潔な環境を維持する必要がある場所に適しています。

第3種換気

第3種換気は、給気を自然に行い、排気をファンなどの機械で行う換気方式です。一般住宅で最も多く採用されている換気方式で、構造がシンプルで、イニシャルコストが比較的安いというメリットがあります。

換気工事の流れ

①現場調査

建物の構造や用途、周辺環境、換気経路などを確認します。また、既に換気扇やダクトなどが設置されている場合は、その状態を確認します。

②換気システム選定

調査結果や予算に基づき、最適な換気システムを選定します。

③施工

換気扇や換気口、ダクトの設置などを行います。また換気扇などの配線工事を行います。

④動作確認

施工完了後、試運転調整を行い、換気量などをチェックし、問題がないか確認します。

換気工事の注意点・ポイント

換気工事では以下に注意して施工を行う必要があります。住宅、工場に限らず、換気工事は専門業者に依頼し、適切なメンテナンスを行うことが重要です。

住宅の場合

・生活スタイルに合わせた換気システムを選ぶ。

・結露やカビの発生しやすい場所には、局所換気扇を設置する。

・定期的なメンテナンスを行う。

工場などの場合

・作業内容や扱う物質に応じた換気システムを選ぶ。

・労働安全衛生法に基づいた基準を満たす。

・排気ガスや粉塵の処理方法を考慮する。

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