高所照明工事とは?施工の流れから注意点までご紹介

工場や体育館、倉庫など、天井の高い建物には、高所照明が設置されているケースが多く見られます。高い位置から広範囲を照らす高所照明は、作業効率や安全性を確保するために重要な役割を担っています。しかし、その設置やメンテナンスは容易ではありません。高所での作業となるため、専門的な知識と技術、そして安全への配慮が求められる高所照明工事が必要となるのです。

高所照明工事とは

高所照明工事とは、高い場所に設置された照明器具の設置、交換、修理、メンテナンスなどを行う工事のことです。一般的に、高さ5m以上の場所での作業は高所作業とみなされます。高所照明工事では、高所作業車や足場などを用いて、作業を行います。高所作業車は、作業床を昇降させることで、高所での作業を安全かつ効率的に行うことができます。一方、足場は、高所作業車が入れない場所や、広範囲の作業を行う際に設置されることが多いです。

高所照明工事の種類

高所照明工事は、建物の新築時や改修時、そして定期的なメンテナンス時など、様々な場面で行われます。主な工事の種類としては、以下のものが挙げられます。

 ①新規設置工事

新築の建物や、既存の建物に新たに高所照明を設置する工事。照明器具の選定から配線工事まで、一貫して行います。

 ②改修工事

既存の高所照明をLED照明などに交換する工事。省エネや照度向上を目的として行われます。

 ③メンテナンス工事

照明器具の清掃、点検、修理などを行う工事。照明の寿命を延ばし、安全性を確保するために定期的に行うことが重要です。

 ④ランプ交換

 蛍光灯や水銀灯などのランプを交換する作業。ランプの寿命は種類によって異なり、定期的な交換が必要です。

 ⑤安定器交換

蛍光灯の点灯に必要な安定器を交換する作業。安定器も消耗品であり、寿命が来たら交換する必要があります。

高所照明工事の施工の流れ

高所照明工事の施工の流れは、以下の通りです。

 ①現場調査

現場の状況(天井の高さ、照明器具の種類、設置場所、周辺環境など)を詳しく調査します。

 ②打ち合わせ

現場調査の結果を踏まえ、お客様の要望をヒアリングします。工事内容、スケジュール、費用などについて、お客様と綿密な打ち合わせを行います。

 ③施工計画の立案

現場調査の結果と打ち合わせ内容を基に、安全かつ効率的な施工計画を立案します。使用する機材や人員、作業手順などを決定します。

 ④高所作業車•足場設置

高所作業車や足場を設置します。安全性を確保するため、設置場所や強度などを確認します。

 ⑤照明器具の設置・交換作業の実施

照明器具の設置または交換を行います。配線工事や器具の固定などを丁寧に行います。

 ⑥配線工事

照明器具の配線工事を行います。電気工事士の資格を持った作業員が、安全に配慮して作業を行います。

 ⑦確認作業

照明器具が正常に点灯することを確認します。照度や配光などもチェックします。

 ⑧足場解体

足場を解体します。解体作業も安全に配慮して行います。解体後、作業現場を清掃し、お客様に引き渡します。

施工の注意点

高所照明工事は、高所での作業となるため、安全に十分配慮する必要があります。主な注意点としては、以下の点が挙げられます。

 ①作業員の安全確保

安全帯の着用、作業手順の遵守など、作業員の安全確保を徹底します。作業前には、安全教育やKY活動(危険予知活動)を実施します。

 ②落下物防止

工具や資材の落下防止対策を講じます。安全ネットや落下防止ロープなどを設置し、落下による事故を防止します。

 ③電気工事の安全確保

感電防止のため、電気工事の資格を持った作業員が作業を行います。作業前には、ブレーカーを遮断し、絶縁を確認します。

 ④周辺環境への配慮

作業による騒音や振動、粉塵などに配慮します。作業時間や騒音レベルなどを事前に周辺住民に告知し、理解を得るように努めます。

 ⑤照明器具の選定

設置場所の環境や用途に適した照明器具を選定します。照度、配光、消費電力、耐久性などを考慮し、最適な照明器具を選びます。

高所照明工事は、専門的な知識と技術、そして安全への配慮が求められる工事です。信頼できる施工業者に依頼することで、安全かつ高品質な工事を期待できます。

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